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ギリシャ神話最初の神

  • 執筆者の写真: guan satai
    guan satai
  • 2020年7月22日
  • 読了時間: 2分

 神話はいまだ科学が語りえないことを語る。それが正しいと無批判に信じるほど私たちはもはや純真ではないが、かつてはこの理不尽と未知と神意のあふれる世界を説明するために世界各国で創世神話が作られた。神話で創世を語らないものは見つけるのに苦労するほどである。この流れはギリシャ神話でも同じであるが、多神教においては世界を創造した最初の神は必ずしも有名どころではない。

 皆さんはカオスと聞いてどんなイメージを思い浮かべるだろうか?今では混沌や混乱、無秩序を示す言葉だが、かつて、古代ギリシャでは空白、何も無い状態と言う意味であった。実は同じ名前を持つ神カオスがギリシャ神話最初の神である。ゼウスでもヘラでもないのだ。彼もしくは彼女は最初に居て(その誕生の仕方については触れられていない)、ひとりで愛の神エロスや地母神ガイア、天空神ウラヌスらティタン神族第一世代を生む。(諸説あり。エロスが先に産まれたとする説もあり、その場合、世界は最初愛で埋め尽くされていたというロマンチックな世界観になる。)その第一世代から時の神クロノスや知恵の神プロメテウス、英雄の師ケイローンらの第二世代が生まれ、続いてゼウスなどの有名どころが多い第三世代(オリュンポス神族)が生まれ、神の世界は繁栄していったというのがギリシャ神話における創世の大まかなストーリーである。ちなみにこの系譜から外れる、つまり、真っ当な形で生まれていない神も大勢いる。

 ここまで創世神話について語ってきたが、カオスとはどんな神だったのだろうか?実は描写がほとんどない神で、名前は創世神話くらいにしか登場しない。しかし、つかさどるものを見れば納得である。大地も空も海もあるのにこの世に空白などあろうものか、という古代ギリシャ人の哲学が垣間見れる。

 
 
 

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