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ギリシャ神話における有翼神とFGO絶対魔獣戦線ゴルゴーンの考察

  • 執筆者の写真: guan satai
    guan satai
  • 2020年6月26日
  • 読了時間: 2分

 皆さん、FGO絶対魔獣戦線見ましたか?いろいろと印象的なシーンがありましたが、最も印象深いシーンの一つはゴルゴーンがティアマトを足止めするシーンでしょう。海面から蛇が現れ、金色の翼がバサッと開き…。形容しにくいのでぜひYouTubeか何かで確認していただきたい。今回はこのシーンを考察しようと思う。

 翼を持つ神はギリシャ神話にたびたび登場する。最も有名なのは、『サモトラケのニケ』の像で有名な勝利の女神ニケである。他には伝令の神ヘルメスや死神タナトス、虹の女神イリスである。彼らの地位は少し低く、ゼウスをはじめとした主要な神の意志を伝達する伝令という色が強い。

 この有翼神とFGOのゴルゴーンをまとめて語っているが、どういう意味を持つのか?実は、ゴルゴーンは元々金色の翼をもつ怪物だったのだ。ゴルゴーンは周知の通り、メデューサ、ステンノ、エウリュアレの三女神の総称であり、ステンノ、エウリュアレは生来醜い怪物であったが、唯一メデューサのみが美しい容姿を以て生まれた。しかし、処女の誓いを結んだアテネの神殿でポセイドンとにゃほにゃほしたせいで彼女の逆鱗に触れ、醜い姿へと変えられた。その醜さといったら顔を見た者を石にするほどであった。石にされるというのは死亡するということであり、ゴルゴーンへの畏怖は死への畏怖、つまり、死を運ぶ使者としての性格を持つ。よって翼をもつのだ。

 ただし古代ギリシャ文明もかなり長い歴史を持ち、常に一定の形を持つわけではない。蛇の髪の毛は文明初期段階の美術作品に描かれているからかなり長い歴史をもつものと思われるが、半人半馬の姿で描かれたり蛇さえ描かれていなかったり、後世にテンプレートが出来上がるまでにかなりのバリエーションが生まれた。

 これまでに述べてきたように、翼は神の意志を伝達する使者の象徴である。では、その象徴の翼を広げた例のシーンは何を表しているのだろうか?これはやはり、何かの使者であることを強調しているのだろう。具体的には、数話前に退場したゴルゴーンが中身がアナに変わって再登場したのだから、抑止力による再召喚と考えるべきでしょう。抑止力は霊長の存続を存在意義とする超越的な存在で、まさに神にも等しいものである。(正しくは霊長たる人類の集合的意識による自衛装置)抑止力による再召喚であれば、元々の意味である神からの使者に近い意味を持つので、これが本当だったらいいなと思う。

 
 
 

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